一般家庭で使われているエアコンの寿命は約10年と言われていますが、オフィスビルやテナントビルなどの空調設備の寿命は何年ぐらいなのでしょうか?また、空調設備を長く使い続けるためには、どのようなメンテナンスや点検が必要なのでしょうか?

今回の記事では、ビルの空調設備の寿命や、法令で義務付けられている点検、寿命を延ばすメンテナンスについて解説します。大きな設備投資である空調設備を、なるべく長く正常に作動させたいというビルオーナー様は、ぜひご一読ください。

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この記事は、次のような方におすすめです。

・ビルの空調設備の寿命や更新時期を知りたい方
・法令で義務付けられている空調設備の点検について知りたい方
・空調設備の寿命を延ばすメンテナンスを知りたい方

ビルの空調設備の寿命は何年ぐらい?

業務用の空調設備は、大きく分けると「中央方式」と「個別方式」の2種類に分けられます。種類によって特徴、寿命、更新時期が異なるので、まずは、ビルの空調設備がどちらのシステムなのかをチェックしましょう。

中央方式(セントラル空調)

中央方式は「セントラル空調」とも呼ばれ、ビル内全体を一括で管理するシステムです。ビルの地階や屋上に設けられた機械室に冷凍機やボイラーなどを設置し、冷水・温水を各階の空調機へ通水して、空気を冷却あるいは加熱します。大規模な空間の冷暖房を効率的に行えるため、大型オフィスビル、ホテル、病院など、大規模な建物で多く採用されています。

中央方式の最大のメリットは、建物全体を一括して空調するため効率が良いことと、メンテナンスが一か所で済むのがメリットです。デメリットは初期コストや更新コストが高額になることと、夜間や休日の一部だけの空調の利用は非効率なことです。また、空調設備が万が一故障した場合、建物全体の冷暖房が止まってしまうというリスクがあります。

個別方式(ビルマルチ空調)

個別方式は「ビルマルチ空調」とも呼ばれ、各部屋やフロアごとに空調設備を設置する方式です。室外機1台に能力の異なる複数の室内機を設置しており、部屋ごとに操作できます。中小規模のオフィスビル、テナントビル、ホテルなどで多く採用されているシステムです。

個別方式のメリットは、各エリアのニーズに合わせてオン・オフ、温度、湿度、風力などを自由に設定できることです。また、夜間や休日などは必要な部屋だけ稼働させられるため省エネです。デメリットとしては、メンテナンスをする箇所が多いことです。

空調設備の寿命は?

空調設備の寿命は、中央方式の場合は約30年、個別方式では約10~15年です。更新時期は使用状況や管理状況によっても変わりますが、中央方式では約20~30年、個別方式では約10~15年が目安です。

中央方式の更新は大規模工事となり、高額の更新費用がかかります。一方、個別方式の場合は部分交換が可能なので、中央方式よりもコストは低めです。どちらにしても、業務用の空調設備は更新には多くの費用がかかるため、定期的な点検・メンテナンスによって寿命を延ばすことが大切です。

法定耐用年数と寿命の違い

ちなみに、中央方式の法定耐用年数は15年、個別方式の法定耐用年数は13年です。法定耐用年数とは、建物や機械などの税法上での使用可能期間で、固定資産としての価値があるとみなされる期間です。法定耐用年数=物理的な寿命ではないため、きちんとメンテナンスをしていれば、法定耐用年数が過ぎた後も使い続けられるケースが多いです。

ビルの空調設備に必要な法定点検とは?

空調設備の点検・メンテナンスは、故障を未然に防ぎ、寿命を延ばすために不可欠です。また、一定規模以上の業務用空調設備では、法律で定期的な点検が義務付けられています。

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法律で定められている点検にはどのようなものがありますか?また、点検を怠った場合はどうなるのでしょうか?

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業務用の空調設備では、定期的な点検を行うことが法律で義務付けられています。法定点検の種類や罰則についてご説明します。

法定点検の種類

2015年に施工された「フロン排出抑制法」に基づき、業務用の空調設備は定期的に点検を行う義務が課されており、点検を怠ると罰金が課される可能性があります。

法定点検には、簡易点検と定期点検の2種類があります。それぞれの点検対象、点検実施者、点検頻度を解説します。

簡易点検

簡易点検は業務用の空調設備すべてに課されている点検で、資格を持たない人でも実施できます。3カ月に1回以上の実施が必要で、室外機と室内機を目視で確認します。簡易点検でのチェックポイントは、以下の通りです。

室外機のチェックポイント
配管接続部に油のにじみや冷媒ガス漏れのサインがないか。熱交換器のフィンの腐食、錆、キズ、ゴミの付着はないか。ファン周辺に草やゴミなどの異物が詰まっていないか。 運転中に異常な音や振動はないか。

室内機のチェックポイント
熱交換器に霜付きや氷結はないか。フィルターの目詰まり、汚れはないか。異常な振動や騒音はないか。ドレンパンに 水漏れ、カビ、汚れがないか。配管接続部に 油のにじみはないか。

点検の結果は管理者が記録を作成し、廃棄時まで保管する義務があります。定期的に簡易点検をしていても、点検記録が残っていなければ、罰金の対象になります。

定期点検

圧縮機の定格出力が7.5kW以上の空調設備は、上記の簡易点検に加え、十分な知見を有する有資格者(第2種冷媒フロン類取扱技術者)による定期点検が法律で義務付けられています。7.5kW以上50kW未満の空調設備は3年に1回以上、50kW以上の設備は1年に1回以上の定期点検が必要となります。管理者は点検記録を保管することも義務付けられています。

定期点検では、直接法や間接法による冷媒ガス(フロンガス)の漏洩検査を行います。

直接法
専用のガス検知器、発砲液、蛍光剤などを使用して、冷媒配管や接続部分からガスが漏れていないかを確認する方法。

間接法
機器を運転して、運転圧力、運転電流、配管温度などを計測し、ガス漏れの有無を判断する方法。

法令に違反した場合の罰則は?

点検義務を怠り、かつ行政からの命令に違反した場合や、機器の点検・修理などの履歴義務を怠り、かつ行政からの命令に違反した場合には、50万円いかの罰金が課せられる可能性があります。空調設備の管理者は、法定点検(簡易点検と定期点検)を定期的に実施し、点検や修繕の記録を保管しなくてはなりません。

空調設備の寿命を延ばすメンテナンス方法

空調設備の寿命を延ばすには、法定点検とともに定期的なメンテナンスが欠かせません。寿命を延ばすためのメンテナンスと頻度をご紹介します。

フィルターの清掃(1~2ヵ月に1回)

フィルターに埃や汚れが溜まり目詰まりをしていると、冷暖房効率が低下してしまいます。電気代が増加するだけでなく、モーターに負担がかかり故障の原因にもなります。ブラシや掃除機で埃や汚れを吸い取り、汚れが酷い場合はぬるま湯で洗って完全に乾かしましょう。

熱交換器や送風ファンの洗浄(2〜3年に1回)

熱交換器や送風ファンにゴミや汚れが付着すると、冷却効率や送風効率が落ち、コンプレッサーに負担がかかってしまいます。専用洗剤と高圧洗浄機で、蓄積したカビや汚れを洗浄します。また、室外機周辺の雑草や落ち葉は除去しておきましょう。

ドレンホースの詰まり防止(1年に1回)

エアコン内部の結露水を排出するドレンホースが汚れや泥などで詰まってしまうと、排水がスムーズにいかずにポコポコと異音がしたり、室内機から水漏れしたりする可能性があります。水が溜まってカビが発生したり、異臭がしたりすることもあります。ドレンホースクリーナーで定期的に洗浄し、スムーズに排水できるように保ちましょう。

プロによるオーバーホール(7〜10年に1回)

オーバーホールとは、空調設備を部品単位に分解して部品を洗浄し、必要に応じて部品を点検・交換する作業です。業務用の空調設備は、設置から約10年を境に、部品の経年劣化による摩耗故障が増えてきます。設置後7~10年を目安にオーバーホールを行い、細かく部品を点検し、劣化している部品を交換することで、故障発生のリスクを下げられます。また、冷暖房の能率の低下を防いで機器にかかる負担を減らすことで、空調設備の寿命そのものを延ばせます。

空調設備の寿命を延ばす点検・メンテナンスなら「福岡空調清掃合同会社」まで

業務用空調設備の定期的な点検は法令で義務付けられていますが、空調設備の故障を未然に防ぎ、冷暖房効率を保つためにも、定期的な点検やメンテナンスが欠かせません。法令違反のリスクを回避し、空調設備を安全に運用し続けられるよう、信頼できる管理業者に点検とメンテナンスを依頼することをおすすめします。

福岡県糸島市の「福岡空調清掃合同会社」では、家庭用から業務用まで幅広い環境の空調設備の施工と点検を行っています。フィルターや内部の掃除、冷媒ガス漏れチェック、電気配線やドレイン排水の点検、エアコンの分解洗浄や、室外機の動作確認、異臭や異音などのトラブルの早期発見など、経験豊富なスタッフによる定期点検とメンテナンスで、オフィスビルやテナントビルの空調設備の安全な運用をサポートします。

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